麻婆になりかけた麻婆豆腐

独身時代は麻婆豆腐を一から作るなんてことをやっていて、旦那さんも喜んで食べてくれていたのだけど、子どもが生まれてから、麻婆豆腐自体作ることもなくなって、麻婆豆腐が夕食の一品になることを忘れていた。

しかしながら最近、いつの間にか子どもたちも麻婆豆腐を食べれる年頃になっていることに気がついた。
そして、中華系の素を使えば、簡単に麻婆豆腐が作れるとの情報を手に入れた私は、久しぶりに作ってみることにした。

スーパーで中華系の素を見ていると、麻婆豆腐だけで10種類くらいあって、辛いのが好きな夫用に一番辛い7辛のやつと、辛いのが苦手な子供用に一番甘い3辛のやつを購入して、2種類の麻婆豆腐を作ることにした。

後ろの作り方を見て、「あ、長ネギを買い忘れた。」と少し焦る。
でも、ご丁寧に「無くてもOK」と書かれていたので、まあまあ、しょうがない、と作り進める。
とっても簡単。ひき肉を入れてまぜまぜ、素を入れてまぜまぜ、豆腐を入れてまぜまぜ。
それだけであっという間に麻婆豆腐の完成だ。
簡単だね〜と思いながら、順調に作っていく。

ひき肉と素を入れて、あとは豆腐だけだと言う時、えーーーーーーー!!!となった。
「豆腐を買ってない!!!」
と致命的な忘れ物をしていることに気づいたのだ。

麻婆豆腐を作る時に豆腐を買い忘れるなんて、マジで信じられない。そんなやついる?
我ながら「やってくれたな」と、どこにも向けようのないイラつきを感じた。
とはいえ、自分の失態。
これはどうしようもない事なのだ。

少々混乱した頭で、今日は時間もないし、このまま麻婆として出すか、なにか他の食材を入れてみるか、今日はこのまま置いておいて明日にするか、いろいろ考えた挙げ句、やっぱり豆腐いるよな、と素直にスーパーへ爆速で向かった。

こんな救いようのないポンコツだけど、家族はあたたかく笑ってくれて、麻婆豆腐も美味しいと言ってくれた。

ありがとう、麻婆豆腐。